教員豆知識

【元小学校の先生直伝】子どもが喧嘩した時の対応

こんにちは。元小学校の先生のまこちです。
新学期が始まりましたね。

新学期の子どもたちは、

「この先生、どんな人なんやろ」
「誰と仲良くできそうかな」

と見極めている段階です。
ゴールデンウィーク前くらいになると学級の色もなんとなくわかってきて子ども間で喧嘩をすることも増えてくるかと思います。男同士の喧嘩のイラスト「友達喧嘩・兄弟喧嘩」 | かわいいフリー素材集 いらすとや

今回は、子どもたちが喧嘩した時の対応について私なりの方法を紹介させていただきます。

こんな人におススメ

・子どもが喧嘩した時にどのように対応すればいいか悩んでいる方
・喧嘩をした子どもの心理について知りたい方
・教師の技術を増やしたい方
・保護者さんに連絡する際に気を付けることについて知りたい方

※あくまでも個人の方法であり、これが正しいというわけではありません。
学年内や組織対応をし、子どもの実態に合った指導をしてください。

喧嘩はだめなこと?

私の考えとして、子どもが成長するのであれば、喧嘩してもOKだと思っています。
喧嘩ををしないに越したことはないですが、家庭では味わえない様々な気持ちを味わってほしいのです。
だからこそ子どもが喧嘩をしているときは、その子の心の成長のチャンスなのです。
その子の心の成長のためにもしっかりと向き合ってあげましょう。

 

事実の確認

教師の実態

喧嘩が起こる時間帯は基本的に、休み時間です。
教師がその場にいたときには問題がありませんが、休み時間約30人の子どもがどこで何をしているのかの把握なんて無理です。

「先生~〇〇君が喧嘩してる~~~。」とか泣いている子とかの存在で喧嘩を察知します。

そうなった場合には、とりあえず事実の確認をしましょう。
実はケガをしていたなんて場合もあるので、そこは丁寧に。

 

事実の確認

大きなケガをしている子がいる場合には第一に保健室の先生に引継ぎをしましょう。

喧嘩をした子が二人でも複数名でも一人ずつ話を聞いてあげるとGoodです。
(ドッジボールであっちのチームが悪いとかは別(笑))
たくさんの子どもが見ている場所で話を聞くと、「あの子先生に怒られてる」とか想像して他の子どももざわざわし始めるので、こそっと誰もいないところに呼び出して話をするのがベストです。
その子を守るためにも個室などでの聞き取りを推奨します。

泣いている子がいても、泣いている子=やられた子とは限りません。
しっかり両者から話を聞いて事実を確認しましょう。

ひたすら聴いてあげる

「ん?」と思うところがあっても相槌を打ちながらひたすらに聴いてあげましょう。
傾聴&傾聴&傾聴です。
話したくない子には、「紙に何があったか書いてみて」という手立てもできます。
私はよく棒人間を描いて「こういうこと?」と内容を確認していました。

 

基本的には喧嘩は両成敗

基本的には喧嘩は両成敗です。(もちろんそうじゃない場合もありますが)

子どもの言いたいことが全部聞き終わったら、
「ここがあなたは辛かったね。じゃあ、自分が悪かったことはどこだと思う?」と聞いてあげましょう。
子どもってホントかしこいです。きちんと自分の悪かったところが分かっています。
「謝りたい」という気持ちが自然とわいてくるものです。

両者が謝るところまで先生が見守っていてあげましょう。
もし保護者さんに連絡する場合に「多分…謝りました!!!」では不信感を抱いてします。

 

その日のうちの解決を目指す

こじれた喧嘩でもその日のうちの解決を目指します。
時間が空くことで冷静になることもありますが、ますます素直になれないこともあります。
「明日学校行きたくない」となってしまう場合もありますし、できるだけその日のうちの解決を!!

金曜日だったら何としてでもその日のうちの解決を目指しましょう。
心配したまま月曜日を待つ教師も辛いもんです(笑)

 

帰るまでに声掛け

「今日喧嘩しちゃったけど、その後は大丈夫?」と声掛けをしてあげましょう。
大丈夫だったらそれでいいし、大丈夫じゃなかったら話を聞いてあげます。

なんとしても、その日のうちにスッキリした気持ちで下校させるのが担任の務めです。
子どもが「今日も一日楽しかった!」と思えるようにすることはもちろん、
子どもが家に帰ってから、保護者さんに今日あったことを話して、
「ちょっと先生どうなってるんですか?」という問い合わせを防ぐためでもあります。

 

必要に応じて保護者さんに連絡

電話をする基準

私が保護者さんに連絡する基準として、

  • ケガや血が出るような喧嘩だった。
  • まだ解決できていない場合
  • ものが無くなった場合
  • ひどい暴言が出た場合 などの基準をもっていました。

電話するべきかどうかわからない時には、学年主任に相談しましょう。
でも、基本的には「連絡した方がいいかな…」と思うことは、連絡した方がいいです。

連絡手段

喧嘩の場合は連絡帳ではなく、電話連絡をしていました。
(連絡帳では伝えにくいニュアンスもあるため)
学校から電話がかかってくるのも、保護者さんからしてみれば「何事?!」という嫌な感じです。
そのため、ケガなどがない小さい喧嘩では私は連絡をしていませんでした。
きりがありませんし。(まじで毎日喧嘩はつきものです!)

伝える際ののポイント

電話連絡をする際のポイントは、子どもが帰る前にありのままの事実を伝えることです。
子どもは自分の都合がいいように話すことがあります。
時間が経つと、事実がねじ曲がっているときもあります。

そのため子どもよりも早く保護者さんに事実を伝えることが大切です。
お子さんの言葉を聞いた後では、保護者さんも混乱してしまいます。

喧嘩後の連絡で保護者さんとの信頼関係に繋がります。
緊張して最初のうちは大変だと思いますが、万里の道も一歩から!
問題を一つずつ解決していきましょう♪

 

最後に

最初のうちは丁寧に喧嘩の指導をする必要があると思いますが(とくに1学期)、喧嘩の指導はだんだん必要なくなります。
喧嘩を経験したことで自分の非を認める力、相手を許す力を育むので、喧嘩自体をしないように成長していきます。
加えて、この喧嘩先生の助けてほしい?と聞いてあげるのもいいかもしれません。
(もちろん見守りますが)

気苦労は絶えませんが、喧嘩を通して子どもたちは生きる力を身に着けていきます。
一番まずいのは知らないふりをすることです。
重大ないじめにつながることもあります。

学校は勉強をする場であり、人間関係を学ぶところであると考えています。
子どもの悩みに寄り添い、一緒に悩むことで教師も子どもも成長していきます。
一つひとつ、親身に対応していきましょう♪

この記事を読んだことで何かひとつでも学ぶことがあったのなら幸いです。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
ではまた!

 

にほんブログ村 教育ブログ 小学校教育へにほんブログ村 メンタルヘルスブログ 適応障害へ